フタコイ オルタナティブ ＃13(終)｢３人でいたい｣
あの坂を登れば海が見える
放送も半ばを過ぎた頃から私の頭の中にはいつもこのフレーズがあった。
最後はきっと楽しくなる、最後はきっと楽しくなる、最後は(ry
少ないながらも毎週フォローしていたアニメの一つで、桃衣姉妹のあたりまでは*1結構楽しんで見ていたんだけどねぇ。
壊れてしまった3人と、現在の3人との対比。
あれだけの美しい映像と、凝った演出で描いたからには、「双子・恋太郎を挟んだトライアングル」という二組の「女男女*2」が、かつて、一方はどのようにして破局し、未来において、他方はどのようにして幸せを見いだすのかがメインテーマになると思ってしまった。
それが「外からやってきた強大な敵(イカ炎・ワダツミ機関)を倒したら、また３人で暮らせるよーになりましたっ！おめでとう！おめでとう！」というオチとは・・・
突如として、「外部に」強大な敵を措定して、まぁいわゆるラスボスだけど、「それを倒して全て解決！」みたいな大団円。
これってドッコイダーと同じだよね。
桃衣姉妹のケースでは、外部に何か障害があったわけではないでしょ。あったのかもしれないけど(例えば教育委員会とかw まぁ一応教師と生徒だし)、描かれていない以上はなかったものと解さざるを得ないよね*3。とすれば、やはり「３人でいること」に関わる問題点が露呈しての破局だったのでは？
それなのに、いざ白鐘姉妹のクライマックスに至っては、確かに恋太郎はうじうじ悩んではいたけど、結局「敵を倒せば３人に戻れる！」って感じになっちゃって、敵は外部にいて、３人でいること自体に内在する危うさや問題点の解決はなされぬまま・・・
これじゃあ桃衣姉妹の話は何のためだったのか。単なるよくある「昔の女」話？*4
兎にも角にも、私の場合この作品の見方を根本から誤っていた点は率直に認めざるを得ない。
この作品が「ふたこい」だと意識しちゃった時点で、期待する方向を間違えちゃったんだよ○|￣|＿
「『ふたこい』の呪い」と言っても良いほどに、それは甘く強烈でしたよ(まあ、元々恋太郎みたいなヤツには感情移入しづらい面は否定できないけど)。
もちろんメインに描かれるのは白鐘姉妹だとしても、あそこまで他の姉妹に存在意義がないとは思わなかったねー*5。
結局、この作品は「フタコイ」じゃなくて「ニコタマ」だったんだと思うね。
双子なんかより、二子魂川を描きたかった。その街の風景や季節の移り変わり、そこに暮らす人々(この中には恋太郎・白鐘姉妹も含まれるが)の生活。とにかくこれだけは終始一貫していたんじゃないかな。
ただ、私のようになまじ現実の「二子玉川」を子供の頃からよく知っているとちょっと。他の街でやってくれれば良かったんだけどね(町屋でも青物横丁でも良いからさ)。おまけに「『ふたこい』の呪い」に襲われてしまったとあっては、もう再起不能なほどに見方を間違えちゃいましたよ。
「ブルドーザーがロボットに変身してみんなに襲いかかる！あぶないっ！」→「みんなで声を合わせて助けを呼ぼーっ！」
この番組が本当に「ふたこい」ならば、それまでの登場頻度やキャラ設定からしても、ここで助けに入るのは当然「ゴスロリ仮面」か「るる・らら」でしょう。百歩譲っても、千草姉妹が動物たちをけしかけて・・・(あれ？こっちでは動物病院じゃなかったんだっけ？)
「立ち上がれ！立ち上がれ！二子魂川商店街の皆さん達よ！ 走れ跳べ！走れ跳べ！愛の戦士達よ！」なんて展開じゃ、やっぱりこれは「ニコタマ*6」だってことだよね。
なんだかんだ言っても、最後の最後には「全ての双子が集合して一大アクション巨編がっ！」という展開を諦めきれなかったんだよー(涙)。だって、あのオープニングを毎週見せられればそういう考えにもなるよ(こんな症状を「『ふたこい』の呪い」と呼ばずしてなんと呼ぼうか？)。
言ってはいけない禁断の言葉を言っちゃうよ！いいの？
「やっぱりこれって『ふたこい』じゃなくても良かっうわなnをすぁwせdrftgyふじこlp;@:「」
えーと、最終的には初回に出てきた「３人だともっと気持ちイイ」ってことで良い？
「♪一人より、二人がいいさ。二人より、三人がイイ。」って感じ？・・・いちたすにーたす、いちたすにーたす、サーンバ(ry
作画・演出、どれをとっても高度な技術を駆使したハイレベルな作品だったことは確かでしょう。
私のように楽しみ方を間違えてさえいなければ。
