機動戦士ガンダムSEED DESTINY #36「アスラン脱走」

※撮り溜めを初見で感想を書いているので、現在から見ると見当外れの記載も多いと思われますが、どうぞご容赦をw


神か、仏か?デュランダル


「自分の役割に従って、精一杯力を発揮する⇒幸せ」
で、その役割を決定するのがおまえなのか?セカイを舞台にチェスでもやっているつもりなのだろうか。
たとえ能力はあったとしても、適切に自分の役割を果たすことが出来なければ、能力がある分だけセカイの脅威になりうる…のか?しかし、その「役割」を誰が適切に判断できるのだろうか。判断する者(デュランダル議長)にとって、その「判断するという役割」が適切であるということは、誰が判断するのか?結局は思考の循環に陥ってしまうではないか。


何がデュランダルをここまで駆り立てるのか?
タリア・グラディスと結ばれる(そりゃ結ばれてはいるが・・・w)事が出来なかったことが、彼の強烈な挫折体験なのだろうか。「どうしてこんな事に、セカイは間違っている。」
そして、セカイの改造に乗り出したと。ウーン…


およそ民主的思考の持ち主には思えないね。独裁的・独善的傾向が強い。
今回だって、アークエンジェルを非難する際に、「何故、私たちと行動を共にしなかった?(まぁ、本心から言っているのかは定かではないが)」あたかも、自らの考え方こそ「絶対正義」であり、それ以外は全て「絶対悪」であると言わんばかり。
もともと、プラントの政治体制が民主制なのかどうかも従来から疑問に思っていたのだが(⇒別稿「コーディネイターと民主制」)、議長の行動や主張には、「愚かな民衆(役割を演じられぬ者)は優秀な指導者によって管理されるべき*1」との思想が透けて見える。


かつて、祖国の敗戦や投獄を体験し、挫折体験を基にセカイの改造に乗り出したと言えば、「ハイルな独裁者」を思い出すが、宇宙世紀ガンダムへのオマージュ*2が散見される種シリーズなので、「ソフトな手法のギレン・ザビ(しっぽ)」を創ろうとしているのかもしれない。でも、それって「しっぽのしっぽ」ってこと?


議長からしてみれば、偶然の産物とはいえ「役割から外れてしまった者」になってしまったメイリンたん。
アスランについてどこまで本気だったのかは分からないが、こうなってしまっては付いていくより仕方ないだろうが、カガリがいる間は難しいね。そんなことより、発進シークエンスのアナウンスは誰になるんだろう?諏訪部さんかな?


ラクスことミーア・キャンベルにもいよいよ「破滅の相」が出てきた。
かつて2回ほど「偽物の悲哀と末路」について書いたことがあるが(⇒#10 「父の呪縛」#14 「明日への出航」)、現実のものとなってきたようだ。
やはり、「ラクス・クラインであること」はなかなかやめることの出来ないsweetな日々なのだろう。
議長の思考を知る者として、それにどのように対処するか(否定する、与えられた役割を演じる)の違いが如実に表れた。


「これで中から掻き回されたら、ジブラルタルは壊滅ですね」さらりと怖いことを言うアーサー。トロイの木馬かよ。セキュリティ対策は万全ですか?

*1:ジーク・ジオン!!ただ、議長の場合には、「優良種としてのコーディネイター」が管理する訳ではないようだが…

*2:としておこうw