超額縁は伝説になるか

先日のMXの超額縁存続にガカーリした話(⇒この3ヶ月で・・・)にコメントを頂き、レスを付けようと下書きをしていたら、予想以上に長くなっちゃったので、少し考えたことを書いてみます。

テレ玉チバテレビに聞いたら視聴者から要望があり4:3レターボックス素材を局の判断でズームして放送しているとの事。

何しろ受信レベルメーターがピクリともしないもので、テレ玉・チバで行われているフルワイド送出がどんな感じなのかは分からないのですが、なるほど、「レタボズーム」なんですね。
ただ、あちこちで見かけただけの情報ですが、「CMも含めて上下カットしてしまったり」とか、「本来4:3の作品を上下カットフルワイドで放送してしまったり」とか、いろいろトラブルもあったらしいですね。
特に、トライネット系の作品群は、安全領域の基準が甘いのか、ズーム時にテロップの一部が欠けたりしたとか。


でも、放送が「レタボズーム」なら、それほどうらやましくはなくなったかなぁ・・・なんて思ったりもしてます。
3月までのテレビ東京では、16:9作品はボケボケでした。オープニングのテロップはボケてるのに、提供バックになっていきなり文字がクッキリするのに笑ったりしてました。
あれと同程度なら、テレビの方でズームしても同じかなとか。


この辺、「そんなことないよ! テレビでズームなんて糞だ!」という意見もあると思います。「コンポーネント素材」とか、「コンポジット素材」なんてことも考慮しなくちゃいけないのかも知れません。
ま、額縁都民の負け惜しみなんでねw。

額縁放送が直らない原因は視聴者からの苦情が弱いためですから改善されるまでどんどん電話しまくりますよ!!

苦情電話の効能については、どうなんでしょうね?
「視聴者からの要望」といっても、本当にただの「視聴者」なんでしょうか? なんとなく、最近の流れをみていると、「あの視聴者」の方が「要求」しているから・・・。なんて事が起きていてもおかしくないような気も・・・。
千葉と埼玉でしょ。まだまだ地元の名士が残っていて(ry。


まぁ、柏瞳(N・H・Kにようこそ!)ばりの陰謀史観と、千葉・埼玉への暴言はこれくらいにしてw。


全くのイメージでしかありませんが、この1年くらい、特に今年に入ってからの薄型テレビ*1の普及速度や、デジタル放送受信世帯の伸びはかなりのものだと思うんですけど、そのような状況の中で、超額縁放送というのは、我々のような者からすれば「まだ超額縁かよ!」と思うようなことであっても、一般人にとっては「テレビ壊れた?」になりかねない放送形態ですよね。


そりゃ、もちろんオリンピックやワールドカップは超額縁じゃないんですが、私が内心かなり期待していたのは「NANA」ですね。一応初回チェックしたときに超額縁だったときはかなり驚きました*2。あの番組は、一般人視聴者の獲得を企図していると思っていたので。
でも逆に「これは流れを変えるかも知れない」なんて思ったんですけどねー。
マジで「あのぉー、テレビ壊れたんですけどぉー」といった、20代女性の問い合わせ・苦情が殺到して、ちょっとしたトピックになるかと思ったんですけど*3、何も変わらぬ日常が・・・。


実際相当の苦情は既に入っているはずなんですよ。でも、やらない*4


それじゃぁ、いつまで「超額縁は日本の文化」状態が続くのでしょうか。


実は、私はそれほど悲観的じゃないです。


確かに、TOKYO MX*5の移転時には、期待しました。朝のフルデジタル放送開始特番も見ていて、異常にクッキリ映っているMXのアナウンサー連を見て、ハイビジョンで談志・陳平を見て・・・。
移転後初の16:9アニメである、「涼宮ハルヒの憂鬱(時間移動)」が超額縁だったときの、「何で・・・」と「やっぱりね・・・」が入り交じった感情は、いまだにうまく言葉にできませんw。


とはいえ、未来永劫この状況ではないはずです。
私にとってはデジタル放送導入前のことなので、これもやはり伝聞でしかありませんが、かつてはテレビ朝日でも、超額縁だったとか。テレビ東京も、この4月から一つ階段を上がりましたね。ゼーガペイン.hack//Rootsは、特殊な例でしょうが、シムーンをみても、3月までの番組(よみがえる空ガラスの仮面)と比べて明らかに良くなっていますし*6


そりゃ、「来月にも何とかしろ!」というような気持ちは、私もいくらかは抱いています。しかし、「クール単位で指折り数えて片手で足りるくらいのスパン」で考えれば(1年強)、少しずつ時代は進んでいくのでしょう。
あれ? 悲観的かな、これはw。


ジブリ映画のように、「あえて超額縁で」というような制約がなければ、超額縁問題は時間が解決してくれると思います。
そうなれば、年に数回のジブリ映画放映日には、「ご覧、これが伝説の超額縁だよ・・・」といった会話が交わされていることでしょう。
このような妄想自体が、早く「伝説」になってくれることを切に願います。



各局ともこのガイドラインに添った形でアニメ番組では
「部屋を明るくしてテレビからなるべく離れて見てください」
とテロップで流しています。
しかし額縁放送だと子供が無意識に画面に近づいてしまうので
ガイドラインの主旨に反するんです。

[マグドリのデジタルTVブログより]
この視点は新鮮でした。
売れ線のワイドテレビは、液晶ならせいぜい32/37インチでしょう。そうすると、超額縁の場合は画面表示は相当小さくなりますよね。その上、液晶のあの明るさ&どうせ初期設定のままの「ダイナミックモード」で、ギンギンギラギラした画面を夢中になって凝視していたら・・・。


「超額縁って?」な一般人に言っても分かってくれそうな、戦略的意味合いも含んだ良い視点だと思います。


でもよく考えてみると、無意識に画面に近づいてしまうような子供が、超額縁の深夜アニメ(「ひぐらしのなく頃に」や、「N・H・Kにようこそ!」、「つよきす Cool×Sweet」)は見てないような気も・・・。
あー、夕方枠の超額縁なら、「僕等がいた」(MX)があるか。テレビの前のちびっ子が「NTR(・A・)イクナイ!」なんて反応を・・・。無いなw。
まぁ、これは私がアニオタだからこそ思うことなんですけどね。


それとは別に実害が出そうなのは、プラズマテレビの焼き付きですかね。
「超額縁放送ばっかりだから、焼き付いたぞ! どうしてくれる?」って。


考えれば考えるほど、湧いてくるのは「マイノリティの悲哀」というか、ウチはブラウン管ですけど、一般人から見ればバカみたいにデカいと思うであろうプラズマテレビで、深夜アニメを見ている人々がどれだけいることか・・・。


結局「超額縁(`皿´)ウゼー」と苛ついたり、騒いだりしているのは、我々アニオタと、一部の放送関係に詳しい方々だけなんじゃないかと思えてきます。
とすると、話はループして、誰か「有力な視聴者」に頼るべきじゃないかとの「陰謀論」が浮上してくることに・・・w。
陰謀・陰謀・陰謀、この世は陰謀で満ちている・・・。

*1:そのほとんどがワイドテレビのはず

*2:今でもまだ超額縁なんですか?

*3:昨日のK選手のアレのように

*4:出来ないのではなく

*5:この呼び方で良いのか?

*6:レタボズームじゃなくなったらしい