機動戦士ガンダムSEED DESTINY #24「すれ違う視線」

やっと望んでいた方向の話に展開していくのか?
強化人間・遺伝子・クローン関連
灰色高官デュランダルの疑惑


強化人間製造施設、クローン技術研究所、遺伝子研究機関(コロニー「メンデル」のようなもの?)、いずれにしろ倫理的に問題を抱える建物であることは間違いがなさそう。
地球上に存在するということは、コーディネイターのものではないのだろうか?やはりステラ達の生まれた場所か。しかし、それではレイの嘔吐の理由が説明できないなぁ。あるとすれば、レイはプラントのクローン技術研究機関で誕生したが、その施設が今回登場の施設に似ており、意識の下に眠っていたものが呼び起こされたからということだろうが。


デュランダル議長(DNA解析の専門家)が「領土的野心はない」と言いながら、中東・黒海へと版図を広げた背景にはこの施設の存在があったのか。
以前油田地帯を押さえる意図の可能性を指摘したが(⇒機動戦士ガンダムSEED DESTINY #19、この地域はヒトラーも狙っていたんだぞ、議長の性格も自ずから明らかか?)、それだけではなかったのだろう。どうしてもあの施設を押さえておきたかったのか。
もしかしたら、議長本人があの施設の存在・運営に関わっている可能性があるね。「裏切り者のコーディネイター(かつてのキラ)」だったのか?ナチュラルと議長の共同研究・運営だとすれば、レイの故郷もこの施設である可能性は残されるが。
だからわざわざカーペンタリアにいたミネルバスエズに向かわせた。ミネルバには議長と個人的な関係のあるタリア艦長・レイが乗艦しているし、議長自ら新鋭機インパルスのパイロットに指名した(この行為自体に私は疑問を持っているが)シンも搭乗している。さらに、優秀なパイロット(あの死に方では怪しいがw)であり、フェイスであるハイネも投入した。タリア艦長はともかく、レイ・シンには(まさかハイネも?)遺伝子的特徴があるのだろう。
アスランの着任報告時の命令書を読んだ際、タリア艦長も疑問に思っていたね。だいたい、宇宙戦闘艦たるミネルバは本来月軌道にいなければ意味がないはず。にもかかわらず、海上戦・地上戦に投入するなんて異常だもの。


この方面の展開で興味があるのは、議長がキラ(最高のコーディネイター)の存在を知ったときにどのような行動に出るか。また、シンの遺伝子にどのような特徴があり、彼の誕生の過程に議長が絡んでいたのか(シンの両親は彼を守るためにオーブに移り住んだ可能性も)。そして、シンの遺伝子的特徴は最高のコーディネイターたるキラをも凌駕するものなのか。
もちろん、レイやネオも絡んでは来るのだろうが、シン・キラ・議長の関係が本筋となる展開を希望している。


国際的テロ集団アークエンジェルについて。
なんか海底に柱みたいなのが立ってることからすると、エーゲ海あたりに潜伏中なのだろうか?クレタ島の周辺でかつて海底に没した島なのか(地下神殿には黒船さんが?)、それともブレイク・ザ・ワールド(ユニウス7落下事件)の影響で沈んだギリシャの遺跡なのだろうか。


アークエンジェルの行動をあえて好意的に解釈すれば、彼らにしてみれば、オーブの情勢悪化によって少なくともオーブにはいられなくなった。かといって、別にザフト地球連合軍双方共に敵対・協力する恨みも義理もない。
ただ、ラクスがコーディネイターの特殊部隊に襲われたこと、(恐らくデュランダル議長が)ラクスの偽物をプロパガンダに利用していることだけは確か。だって横に本物がいるのだから。そして、そのことを知るのは彼らのみであり、今のところ公表して自ら危険度を増す必要もない。そこで、今後の活動方針を決めるべく(情報網もないのにw)潜伏して情報を集めていたのだろう。
プラント・デュランダル議長が表向き表明している言葉は、確かにアスランの言うとおり正義なのだろうが、その議長の怪しい行動を知っているアークエンジェルクルーだからこそ、慎重に情報収集を行い、その真意を見極める必要ありと判断したのだろう。
そうこうしている内に、オーブが地球連合に協力するべく派兵決定したとの報が。カガリは性格上黙って入られず、キラを筆頭とした周囲の人間もそれを容認・協力したと。


アークエンジェルクルーは自分たちの最優先とすべき目標を設定していないのかね。「争いのない世界」か?一つ一つの戦いを止めていけば、いずれ世界から争いはなくなるとでも?「千里の道も・・・」というつもりなのだろうか。
どちらにしろもっと大局的に戦略を描ける者が必要だろう。前回の感想でも書いたが、軍人として現場にいる以上は大局的な考え方など持てないし、持つ必要もない。それどころか命取りになりかねない。「死ぬぞ」(ハイネ)。*1
アークエンジェルクルーはマリューやアンディをはじめとして、みんな軍人だったのだから、それこそ政治経験のあるラクスやカガリの出番だろう。カガリは曲がりなりにも国家元首の経験を数年積んでいるのだし、ラクスに至っては前作後半に披露したしたたかさやカリスマ性といったリーダーの資質に溢れていると思われるのに、マリューやアンディがやたらとキラにお伺いを立てることに違和感があるのだ。今回の風呂場での発言を聞いても、ラクス様はやはり信念の人という印象。
表立って、ラクス様を戴いて行動することは困難だとしても、内部的にリーダーとしてのラクスがクルーを導くような展開の方がより良いのでは。キラは、超高性能兵器に徹した方がw。

*1:今回のアバンでの回想シーンは単に前回を振り返っただけのいつものやつなのだろうが、今後軍人と大局のテーマの際に使用してくれることを希望。